
購入して初めてのマセラティの車検。
その実態は果たして…。

1.クアトロポルテ スポーツGT Sとは
「トップグレードだから所有する満足度があります」
お店の社長はそう言っていた。そりゃそうだ。ただでさえ高価でかつレアなスペチアーレモデルばかりを取り揃えるお店なのだから。でもトップグレードだから満足度が高いわけじゃない。さらに愛車はここに「極レア感」が加わる。
2003年、ノーマルのクアトロポルテがデビューし翌春からデリバリーが開始された。その後エグゼクティブGT、スポーツGTと追加され2007年に追加されたのが最上の位置付けとなるスポーツGT Sだ。この頃にはデュオセレクトから一般的なZFのトルコンATとなり、ベース車となったスポーツGTとの差別化も随所に及ぶ。

まずスカイフックサスペンションからシングルレートダンパーに変更され、フロントが10mm、リア25mm車高を落としている。ブレーキはブレンボで赤キャリパーとなっている。
外装では大口径のメッシュグリル、ノーマルではクロームのドアモールがすべてブラックに塗装され、ドアハンドルもボディと同色となった。20インチのホイールも専用塗装となる。各所に存在を主張するトライデントのエンブレムにはコンペティションの証であるレッドラインが施されている。
スポーツGT S純正の内装はカーボンファイバーのパネルが特徴。シートはアルカンターラとのコンビシートとなるが、愛車のシートはフルレザーとなっておりスポーツに全振りしたアグレッシブさは無い。
さて私のクアトロポルテは2008年式となるが、実は同年に全モデルフェイスリフトが行われいわゆる後期モデルになった。つまり中期モデルのスポーツGT Sはたった1年しか販売されていなかったのだ。この1年間のうちに、スポーツGT Sを新車オーダーする富裕層が一体何人いたのだろうか。購入当時調べたところ、カーオークションでも年間でわずか2台ほどの流通量である。MINIと同じく、同グレードで内外装ともに全く同じ個体は2度と出会えないだろう。前期顔のトルコン、スポーツGT Sグレードは見つけることさえ難しいまさに極レア車なのだ。

2.驚くべき車検費用

そんな激レア車の車検費用の内訳はこうだ。
法定24ヶ月点検費用一式 3万9000円
重量税 5万7000円
自賠責保険 1万7650円
印紙代 2300円
その他ナンバー灯の球切れ交換が入り、
合計12万1500円となった。今回は消耗品の交換がほぼなかった為に基本料金だけで済んでしまったような形だが、5シリーズの車検代より安いとは驚きである。
今回リーズナブルに仕上げてもらったおかげでMINIのカスタマイズを行う計画を作成。今度ラテン社長に会う時には手土産でも持って行こう。
3.フェラーリ時代のマセが熱い!
今界隈ではフェラーリ傘下時代のマセラティが再評価されているようだ。昨年は110周年を記念したイベントも開かれたようで、往年のモデルから最新まで集まった模様がYouTubeで見ることができる。ちょうどカーセンサーEDGEの3月号でも特集が組まれており、奥山清行氏所有のクアトロポルテも掲載されている。
まごうことなき名車になる。フェラーリ時代のマセラティはやはり華やかでいい。
